感染性心内膜炎の予防と治療に関するガイドライン(2008年改訂版)
Guidelines for the Prevention and Treatment of Infective Endocarditis(JCS 2008)
 
 
4 消化管における手技・処置
 たいていの消化管内視鏡検査では菌血症発症率は2~5%で,通常検出される菌が心内膜炎の原因となることは稀である.

 良性にせよ悪性にせよ閉塞した胆道系には,各種の細菌が定着しうる.閉塞胆道系の閉塞領域に器具を使用する際には,十分にドレナージを行うことに心がける必要がある.胆道または腸粘膜を扱う手術では,心内膜炎の原因として知られている細菌(多くは腸球菌である)により菌血症の発症する可能性があるが,感染性心内膜炎を引き起こすリスクは限定的であると思われる.

Ⅵ 予 防 > 2 どのような手技・処置が感染性心内膜炎のリスクとなるか > 4 消化管における手技・処置

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