感染性心内膜炎の予防と治療に関するガイドライン(2008年改訂版)
Guidelines for the Prevention and Treatment of Infective Endocarditis(JCS 2008)
 
 
4 効果判定と治療期間
 判定時期としては,原則治療開始後72時間に行う.しかし病態が重篤であればそれより早く48時間後に判定を行いたい(特にStaphylococcus aureus の場合急激に病態が変化する).基本は血液培養の陰性化であるが発熱が明らかな場合まず解熱が最初に得られることが多い.検査所見では白血球数の改善,次にCRP の改善がみられる.赤沈の改善にはさらに時間を要する.しかし基礎疾患や合併症によっては必ずしもすべての所見が判定に使用できないこともある.検査データのみにとらわれず総合的に判断する.

 特に血液培養の結果は非常に重要であり,臨床的に効果が得られない場合はもちろんのこと,改善傾向がみられた場合も,治療開始後1 ~ 2週間内に陰性を確認しておく.

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