感染性心内膜炎の予防と治療に関するガイドライン(2008年改訂版)
Guidelines for the Prevention and Treatment of Infective Endocarditis(JCS 2008)
 
 
9 腎障害
 腎障害の合併頻度は27%という報告があり,機序としては,①塞栓症による腎梗塞,腎膿瘍,②免疫複合体による腎炎(巣状糸球体腎炎,びまん性糸球体腎炎),③用いた抗菌薬による腎障害(アミノグリコシド系やセフェム系による腎毒性など),④血行動態の影響(腎前性腎障害),⑤長期尿路系へのカテーテル挿入による感染症などが考えられる.特にStaphylococcus aureus による感染性心内膜炎では,血尿,糸球体腎炎,腎梗塞は40~ 50%でみられる.

Ⅳ 合併症の評価と管理 > 2 心臓外の合併症 > 9 腎障害

次へ